#5 商標登録はじめました

株式会社情景、代表の村井勘彌です。

先日、会社名の「情景」、英社名の「joukei」、Webサービスの「doukei」、あと昔個人事業でやっていてコロナ前までは会社設立直後に始める予定だったアパレル「cuthe」、この4つの商標登録をした。

商標登録をする時は、直接かITサービスを通して弁理士さんに依頼する人が大半だと思うけど、今回は出願予定の名称と区分の数が多く、外部に依頼すると結構なコストがかかってしまいそうだったので、特別資格がないとできないものでもなさそうだし、知りたい気持ちもあるので弁理士さんには依頼せず自社でやることにした。

出願の手続 | 経済産業省 特許庁
特許庁の説明ページを開いただけで心が折れそうになる。とりあえず、出願方法は紙と電子出願があり普段なら電子出願を選ぶけど、2019年9月6日に目黒区目黒で資本金96万96株電話番号末尾96で創業している僕は「出願日を2021年9月6日にしたい」というかなりどうでもよく、とても大切な理由があった為、確実に日付を狙って窓口で相談しながら進められそうな紙の出願を選んだ。

電子出願ソフトサポートサイト(電子証明書の準備:手続者が法人の場合) | 経済産業省 特許庁
ちなみに電子出願を仮に選んだとしてもWebからできるわけではなくパソコンにインストールするタイプのソフトが必要で、さらに出願には「有料の電子証明書の発行」が必要らしく、ソフトはMac版が少し前に廃止になりWindows版しかなく、こっちはこっちで諸々大変そうだった。

出願から権利消滅まで(PDF:513KB) | 経済産業省 特許庁
出願から登録までのフローは複雑かつ1年くらいかかるみたいで、既に出願予定の名称をサービスで使っているなど、急ぎの場合は「早期審査依頼」というのがあり、審査を通れば3ヶ月くらいで登録できる可能性があるらしい。

願書、申請書の作成方法(PDF:625KB) | 経済産業省 特許庁
早期審査の手続(PDF:540KB) | 経済産業省 特許庁
というわけで、特許庁のサイトから「商標登録願」と「早期審査に関する事情説明書」のテンプレートをダウンロードして記入し、出願日の数日前に一度伺い確認を終えた上で、出願予定日当日の2021年9月6日に改めて伺い出願を終えた。

ちなみに出願してから気付いたが、紙で出願した場合、紙をデジタル化にする為に「電子化手数料」というのが1件1,200円、1枚あたり700円かかり、期間も1ヶ月必要らしい。なので早期審査依頼が通っても最短4ヶ月になってしまうし、結局、電子証明書と同じかそれ以上のコストがかかってしまう。デジタルを紙にして提出して、その紙をデジタルにするのが有料という大分不思議な状態になっているようだ。

いつも思うけど、もし人生が何度かあるなら、こういう国が運営している機関のDX化を主導したりとかもやってみたいな。ただ、人生は一度しかないみたいだ。

というわけで、4ヶ月〜半年かけて、下記「第25類のアパレル」と「第45類のWebサービス」の2つの区分で、4つの名称の商標登録が完了した。


「情景」株式会社情景 登録6491529(商願2021-115804)特許情報プラットフォームPlatPat


「joukei」株式会社情景 登録6491530(商願2021-115805)特許情報プラットフォームPlatPat


「cuthe」株式会社情景 登録6491531(商願2021-115807)特許情報プラットフォームPlatPat


「doukei」株式会社情景 登録6517728(商願2021-115806)特許情報プラットフォームPlatPat

上記のリンクの「経過情報」を押すと経過が全て確認できるけど「doukei」のみ、似た名称があるという理由で一度拒否になってしまい「意見書」というのを追加で提出した。最終的には通せたけど、結果的にこの「意見書」が一番大変だったように思う。

他の3つは9月6日申請、12月24日登録と良い日付になったが「doukei」のみ登録が2月24日にずれてしまった。ただ、意見書は大抵通らないみたいなので結果としては上出来だろう。更新も期限の半年前から可能なようなので、2ヶ月のずれは許容範囲だろう。
さっきの「経過情報」から僕が書いた意見書の内容そのものも一般公開されているようなので、弁理士さんを通さずにやるか迷っている方は、参考に見てみて判断すると良いかも知れない。

税理士さんへの手数料がないので、自分で通せたならコストはかなり抑えられるけど、実際、通らなかったらただただ無駄なコストになってしまうし、やってみた感じ自分でやるのは、正直あまりおすすめはしない。

総額はまとめると以下のような形だけど、もちろん稼働してる分を含むと作業として数日分のコストも掛かっていることになるので、そのあたりも含めて外部に依頼するか決めると良いかも知れない。
(出願料3,400円 + 2区分 × 8,600円 + 出願電子化1,200円 + 700円 × 1枚 + 早期審査電子化1,200円 + 2枚 × 700円 + 登録28,200 × 2区分) × 4件 + 意見書電子化1,200円 + 2枚 × 700円 = 328,600円

ちなみに権利の独占ももちろんだけど、商標登録したかった一番の理由は、昔から「ロゴ」が大好きで、この®が入ってるロゴがデザイン的に好きだったから取りたかったんだ。これで心置きなく色々作れる。

皆さんに素敵な日々が1日でも多く続きますように。
情報と感情で創る景色、株式会社情景、どうぞよろしく。

#4 メタバースはじめました

株式会社情景、代表の村井勘彌です。

今回は、株式会社情景で複数進めているプロジェクトのひとつ、メタバースについて少し触れたいと思う。

突然、メタバースと言ってもわからない人も居ると思うので簡単に説明すると、最近Facebook社がMeta社に社名変更したりで話題になっていたけど、メタバースというのはアバターを使って参加する3D仮想空間のことで、Meta社のMetaQuest2(旧:OculusQuest2)などVRヘッドセットというゴーグル型のデバイスで動くサービスや、ChromeやSafariなどWebブラウザ上で動くサービス、WindowsやMac上のアプリで動くサービス、iPhoneやAndroid等スマートフォンアプリで動くサービス、またはその中の複数のプラットフォームを跨いで動くサービスなどがあり、有名なサービスでいうと、海外ではVRChat、TheSandbox、Decentraland等、日本だとCluster等がある。

サービスによっては、より繊細な動作を表現する為にVRヘッドセットとゲーミングPCという特殊なハイスペックPCの両方がないと動かないものもあったり、アバターに関してはサービスを跨いで共通で使えたりもする。サービス毎にデザイン性や機能に特色があり、イベント開催やコミュニケーションなどソーシャルに向いてるサービスや、GameとFinanceをくっつけてGameFiと呼ばれているゲームで仮想通貨のトークンが稼げるサービスや、NFTと言われるバーチャルな物や土地が買えるサービスなど様々ある。

今後、各サービスがどういう進化を遂げてどういう棲み分けになって、どこが頭角を表すかは今はまだわからないし、株式会社情景としてどこのサービスをメインとして進めるかはまだ未定だけど、基本的に今挙げたあたりのサービスは、どこに公開する場合でも「Unity」というゲーム開発プラットフォームで開発するのは共通みたいなので、一旦は個人的にビジュアルのクオリティが一番高いと感じる日本製のClusterに、株式会社情景のコンセプト画像をモチーフとした「ワールド」と呼ばれるオリジナルの空間を開発してみた。

動画のはじめに映っているのがUnityで、その後アバターが動いているのが開発したものを適用したCluster上の株式会社情景のワールドで、アバターはREALITYというClusterが提携している別サービスのものを使っている。まだ山の土台があるくらいでなにもないが、このワールドは既に公開しているので下記から入ろうと思えば入れる。

株式会社情景 - joukei,inc.|メタバースプラットフォーム cluster(クラスター)

Clusterは、ソーシャル要素が中心のサービスで、ゲーム要素やお金の概念はあまりなく、一応外部で購入したアバターを身につけたりはできるくらいの立ち位置なんだけど、提携してるREALITYのアバターを使っているユーザーが多いこともあってか見た目のクオリティが高く、とりあえずやってみようとする時にやる気がでやすい。やっぱりこのあたりは日本人のセンスなのかな。単純な好みかもしれないが、TheSandBoxやDecentralandの海外アニメっぽさみたいなのが個人的に少し気になってしまう。今はデフォルトや提携しているサービスのアバターを使う人が多いが、オリジナルのアバターを使う人が増えたら、サービスの印象も変わってくるのかも知れない。あと、海外でまだリリースされていないが、EVERDOMEという実写さながらのメタバースがあって、それが気になっている。

ClusterやREALITYは日本製というのも応援したくなるし、こんな素敵なサービスを作ってくれて、他愛もないことを楽しめない僕に夢を与えてくれて、きっかけを与えてくれて心から感謝がある。そう言えば、ついこの前、自分も前職で登壇させてもらったことがあるDeveloperSummitというITカンファレンスに、Clusterの代表の方が登壇されていたので申し込んだが、満席で見れなくて残念だった。もともとDeveloperSummitは録画配信もないし、その回はプレゼンというよりトーク中心で後日の資料公開もなかったので気になる。

とりあえず、おおよその構造や開発難易度を把握するくらいは触ったので、一旦、他のプロジェクトを優先するかもしれないし、Cluster以外の場所じゃないと実現できないこともあると思うのでClusterに限定した話ではないけど、株式会社情景のコンセプト画像の様な景色を創り、そこに様々なプロジェクトの空間を作ったり、何かを販売したりできたらいいな。

もともと起業した当初は、他社のIT化やDX化のサポートやシステム開発をするのを収益のメインにしようと営業活動をしていたけど、コロナになって半ば契約を進めていた大手企業のプロジェクトが休止になったり、並行して昔個人事業でやっていたファッションブランドを法人として進めていたけど、関わってた創業メンバーの離脱があったり、他社の開発をやらずにこれを収益のメインとするには芸術性に寄りすぎていたり、諸々考え直すタイミングがあった。

もう一度、本当に創りたい世界や過ごしたい日々や社会貢献を考える中で、システム開発の営業活動を一切やめたり、やめるなら構想しているプロジェクトの中から収益可能性の高いものを優先したり、今の時代との親和性を考えたりする必要もあり、結果的にWebサービス「doukei(doukei.com)」を先にリリースしたり、そうこうしているとYoutuberが当たり前のようにファッションブランドを立ち上げる時代になっていたり、BASEなんかで誰でも簡単にショッピングサイトを作れたり、衣類へのプリントを受注生産で簡単にできるサービスがあったり、どれも素敵なサービスだけどブランド立ち上げのハードルが低くなりすぎて、なにかそれ以外の付加価値や目標を持ってやらない限り、実現することに対する魅力を感じなくなってしまっていた。

基本的に「センスがあれば技術習得不要で完成させられるもの」にあまり魅力を感じないし、それではある程度の人しか魅了させられないような気がするし、やはり何かを創造するには「一定のハードルがあるからこそエモーショナルなんじゃないか」と思う。

ここからのITの世界はWeb3.0と言われていて、ブロックチェーンを中心にメタバースやNFTアートなどの時代になると言われている。このあたりの事もまたいつか話せたらと思うが、またインターネットが広まった頃のような新たな世界が始まりそうで、僕なりの小さな幸せを感じる。

しかし、自分で文章を書いてるくせに、文章を読むのがあまり得意ではないのであまり読み返せない。
少しだけブログらしくなってきたかな。

皆さんに素敵な日々が1日でも多く続きますように。
情報と感情で創る景色、株式会社情景、どうぞよろしく。

#3 平和について思うこと

株式会社情景、代表の村井勘彌です。

気分の浮き沈みが保てている時は、月1回くらいは何か書けたらいいなとか思っていて、進めていることは色々あるんだけど、今はこれ以外書く気になれなかったので、平和について思うことを少し書こうと思う。

約束を守らなかった方が悪いのか、先に手を出した方が悪いのか。

平和の方法をまとめて学校かなにかで教えればいいのにとか思うけど、結局、多数決か独断で正義やルールを定義して、それが保てそうにない時は「意地悪や無視」か「暴言や暴力」、悲しいけどこのどちらかを選ばないと守りきれない時は必ずある。自分はそのどちらも一切しないと言う人も居るだろうけど、厳密に言うともうひとつだけある。それは無責任。

あと「全員がこういう考えになれば平和なのに」とかいう見方もあるかもしれないけど、全員が同じ考えであり続けることは、平和が永遠に続くことよりもよっぽど難易度が高く非現実なことだろう。

攻撃をする国の責任者を批判する気持ちはもちろんわかるけど、あなたはこの世界の歴史を背負って、その国のトップに立てるんですか?と言われて、それがイエスじゃないなら、結局それってプロ野球を見て下手くそって叫んでる大人と同じなんじゃないかって、よく思うんだ。

多分、学校で平和を教えたとしても、幼少期の自分のような無責任な生徒に「生きる為に他の生き物を殺して食べる、悪いことをしたら塀の中に閉じ込めてひどい場合は殺す、いってることとやってることがおかしい」とか言われてしまうんだろうな。

もちろん、争いが起きてしまった今は、小さくともそれぞれのできることをする以外にないんだろうけど、でもやっぱり、どうすればこうならなかったんだろうとか、どうすれば抜本的に起きなくできるんだろうとかは考えてしまうし、考えるべきだとも思う。

ただ、現実は、考えない方が幸せな事、知らない方が幸せな事、気付かない方が幸せな事、今も答えが見つからないことや説明しきれないこと、思考を深めると矛盾に気づくだけのことが沢山で、仮に正解があったとしても、正しい行動をとれば必ず幸福に繋がるとは全く言えない。ワクチンの検証を人間でやるわけにはいかないのは悲しくても事実だろう。

結局、自分のようにニュース等を見ていても無力で、その中のなにかの責任を負うこともできないような人間は、優しさって何かを考えるのが優しさ、平和って何かを考えるのが平和に繋がるみたいな言い訳と「自分にできる範囲のこと」みたいな、都合良く範囲を限定するようなことしか言えないけど、責任を負う立場に立っていたら、そんな参加賞みたいなことを言っている場合ではないし、むしろ常に誰にも出来ない範囲のことを中心に責任を負い、それに対して試行錯誤し続けているのだろう。

どうしても違和感や矛盾を残す結論しかないから、学校では平和を実現する方法ではなく歴史のような結果を教えることしかできないだろうし、答えがないから今も世界は困っているのだろうけど、なんか「被害者の気持ちを考えること」よりも、「加害者の立場に立って考えること」や「その上で自分の無力さを知ること」って、平和の為に大切なことなんじゃないかなっていつも思うんだ。

実際、集団の中で「責任を持つ人への否定を無責任に叫ぶ声」が、責任を負っている人の行動を不必要に制限したり、その立場に立つ要件として、知性や人間性よりも「鈍感さ」を重要とさせていたり、その結果、双方にとって不利益で不毛な進化を繰り返しているケースは多々あるように思う。

仮に優れた力強いリーダーであっても、必ずどこかに限界はあり、いつかは壊れてしまう。自分にはできない立場を担ってくれていたり、代表者を買って出てくれていたり、他の期待の中で選出された雲の上のような人も、自分と同じ人間だから。

もちろん、悲しい思いをしている国の人が居るからって、世界の皆が引きこもって暗くなればいいという話でもないと思うから、いつも通りの日常を過ごし、身近な人の幸せを守る事もひとつの責任なんだと思うけど、なにも触れずに別のことを話せる気はしなかった。

全然上手くはできないけど、無力ながらも、間違いながらも、不器用ながらも、常に平和を思考の中心に置き、試行錯誤の上で今日まで生きてきたから。

皆さんに素敵な日々が1日でも多く続きますように。
情報と感情で創る景色、株式会社情景、どうぞよろしく。

村井 勘彌